月刊コールセンタージャパン編集部が開催した「ネクスト・コンタクトセンター・サミット2025春」。
13日のセッションには、「退職代行サービス モームリ」を運営するアルバトロスの谷本慎二代表取締役が登壇した。「『Z世代が退職しやすい職場』働きやすい職場を作るコツ」と題し、Z世代の特徴をはじめ、同世代が求める働き方などについて解説した。
退職代行モームリでは、過去最高で1日約250件の退職代行依頼を受けている。
サービス開始からの利用者数は2万7000人を超える。そのうち、20~30代が、全体の8割を占めているがリーダー/マネジメント層の利用も、一定数が存在する。「退職代行と聞くと、若い世代が利用するイメージがあるが、40代以上の人も約3300名もいます」(谷本氏)。
これまでの利用者のうち、コールセンター勤務者からは200件ほどの利用があったという。
その退職理由の一例も紹介された。
「業務内容が自分と合っておらず、能力不足を感じる日々の中で精神がすり減り、仕事がつらくなってしまったため。コールセンター業務で着台せずにこのまま研修を辞退したい旨を伝えたが、引き止められてしまった」
「入社前は営業を希望しており、営業と聞かされていたのにも関わらず直前でコールセンターの希望に変わっていた」
「クレーム対応で暴言を吐かれることに精神的につらくなってきたため」
谷本氏は、コールセンター業務の現状と課題として「入社から1年以内に若年層の新人オペレータが辞めてしまう傾向があるのでは」と指摘。その具体的課題について、画面のようにまとめた。
谷本氏は、若年層への理解を深めるために、Z世代の特徴や求める働き方について言及した。
この世代の特徴は、「私生活と仕事のバランス重視」「怒られることに慣れていない」「思いを溜め込む」など。谷本氏は、「企業の役職者からすると、これらは甘えに見えるかもしれない。しかし、生まれたときからインターネット環境がある世代にとっては、自分の置かれた環境を俯瞰して見ることができるため、このような特徴が顕著になっていることを受け入れる必要があります」と解説した。
また、Z世代の最も多い退職理由として「入社前と後で契約や労働内容にかい離・ギャップがある」ことも明示。さらに、定着率の上がらない間違った対策内容と改善策も明示した。
その中では、「(自分たちのやり方ではなく)退職者の方が悪いと思った時点で、会社の改善はできない。自社にも原因があったのではと思わなければ、新たな退職者が生まれるだけ」と指摘した。
講演の最後には、谷本氏が、モームリに寄せられた退職理由などをもとに、自社に対して講じた「私が考える辞めない会社づくり」に触れた。
退職金制度のない会社に勤務していた人が、モームリを利用する傾向が高いことから、退職金制度を導入したこと。さらに、コミュニケーションの取り方については、面談の際、「部下が8割、上司が2割を意識して面談は行うと良い」とアドバイス。
「企業や上司は、面談を通してコミュニケーションをとっているつもりでも、元従業員である退職者からすると、一方的に話されてすれ違いを感じているようだ」と実例をあげた。