基礎編
第1回新連載
顧客対応業務の自動化が進んでいる。しかし、オペレータによる電話対応は決してなくならないだろう。AIに対応できない問い合わせや、人による寄り添い、温かみを求めるケースは少なからず残る。AIが普及すればするほど、「人ならでは」の対応への期待は高まり、満たされたときの経済価値は大きくなる。AI時代に求められる電話対応スキルについて解説する。
コンタクトセンター業界にも、AI活用が浸透し始めている。便利になったことや変化したことが多い一方、顧客応対の課題は相変わらずだ。
AI活用が進むにつれ、オペレータが対応するコールは、「AIでは解決できなかった問い合わせ」や「AIでは満足しない問い合わせ」に特化していく。これにより、顧客が置かれた特殊な状況をヒアリングしたり、あえて人で対応することで価値を感じてもらうことが必要になっている。応対スキルの評価や育成は、難易度が増す一方だ。今回は、こうしたAI時代に求められる応対スキルについて考察。(1)電話は企業の顔、(2)チャットボットと電話応対の違い(図)、(3)ファン化への3つの鍵──の3つについて解説する。