2017年6月号 <わたちゃんのかすたま〜えくすぺりえんす>

わたちゃん

新しい接点でロイヤルティを向上するサービス

ISラボ 代表 渡部弘毅

 いつかはダイエットコンテストで表彰されるのを夢見ている、わたちゃんです。病気が原因で痩せてしまわないように気を付けなければ。

 顧客価値は大きく、基本価値と顧客体験価値に分けられます。基本価値とは、商品やサービスの品質や品揃え、価格、ブランドといった満足度を高める上での基本的要素による価値です。一方、顧客体験価値とはお客様との接点の満足度を向上させる、すなわち顧客対応プロセスを磨くことによって向上させる価値です。良い品を揃えて多く安く提供するという必要条件に加えて、顧客体験価値を向上させてこそ、再購買意欲や推奨意向などのロイヤルティが向上するのです。

 顧客体験価値の向上には、現在、発生しているネガティブな体験をなくし、ポジティブな体験の再現性を高めることが重要です。そのためには各接点におけるサービス品質を高めるサービス標準化やIT導入、教育制度、評価制度などの仕組みが必要です。まぐれあたりのポジティブ体験ではなく、ネガティブ体験を排除してポジティブ体験を提供できる取り組みを目指しましょう。

 こうした現状の顧客体験の改善や横展開に加えて、あまり接点がない顧客のライフサイクルで新しい接点を設けて新しい価値を提供できるような発想での取り組みも重要となります。一般的に購買履歴を考慮しクーポンを入れたDMやメルマガが使われますが、販促系のアプローチにとどまらず、顧客体験を向上させるようなアプローチが重要です。

 カメラのキタムラのネットショップではカメラを購入したお客様に対して保証期限が切れる数カ月前に、保証期限が近づいていることをお知らせし、近くの店舗での点検をお勧めするメールを出しています。お客様の写真ライフを考慮した顧客体験を向上する取り組みです。また、サプリ会社のダイエットコンテスト開催や、シューズメーカーのランニングサークル運営、アパレルショップの古着買取サービスなど、お客様のライフスタイルを支援する新しいサービスを立ち上げ、お客様との接点を増やして顧客体験価値を向上させ、自社に対するロイヤルティ強化につなげる取り組みもあります。長い目で見ると、販促志向でのコミュニケーションを図る企業より、お客様のロイヤルティ向上につながります。

 僕自身は現在通っているスポーツジムでのダイエットコンテストはまだ厳しいですが、サウナで一番汗をかくコンテストならイケる!と密かに狙っているのです。

図 顧客体験向上型施策

図 顧客体験向上型施策

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