ホテル業界

2024年5月号 <DATA FILE by HDI-Japan>

問い合わせ窓口格付け調査
──ホテル業界

デザイン重視で問題解決できないWebサポート
有人窓口は全業界平均と比べ全項目が高評価

ホテル業界の格付け調査の結果は、Webサポートと有人窓口で大きく評価を分けた。Webサイトは、デザイン重視でサポート性が低いという指摘が目立ち、マーケティング色が強そうだ。一方、電話を中心とした有人サポートは、ホスピタリティある対応で顧客への寄り添いが感じられ、高級ホテルの窓口という期待に十分に応えているようだ。

 HDI-Japanは2024年2月、ホテル業界の公開格付け調査を行った。

 今回は「宿泊やレストランなどの施設利用前に情報やサポートを得る」という前提で実施。調査にあたっては、専門審査員、一般審査員のべ136人が各ホテルのWebページを確認し、また、それぞれの窓口に問い合わせた。そのうえで、Webサポート5項目を評価。さらに、問い合わせ窓口のパフォーマンス5項目、クオリティ5項目の評価を行っている。

デザイン重視でサポート性が低い
ホテル業界のWebサイト

 Webサポートは、3ツ星3社、2ツ星10社という結果で、1ツ星、星なしは該当がなかった。ホテル業界は2023年全業界平均と比べて、『センターとの連携度』以外はかなり低い評価となっている。

 Webサポートで高評価のところは、構成がシンプルで見やすく、画像が豊富でイメージしやすい。また、多様なセルフサービス選択肢があり、問い合せわ窓口との連携も良い。

 一方、低評価のところは、セルフサポートの選択肢が少なく、検索機能がなかったり、FAQが少なくて見つけにくかったりして問題が解決しない。デザイン重視のサイトでサポート性は低く、Webだけでは解決できず問い合わせが必要となっている。

有人サポートの顧客体験で
ホテルのイメージを高める

 問い合わせ対応では、3ツ星10社、2ツ星3社という結果で、1ツ星、星なしは該当がなかった。ホテル業界は2023年全業界平均と比べて、すべての項目が高評価となっている。

 クオリティで高評価のところは、敬意を払った丁寧で、顧客ニーズに合った対応ができる。ホスピタリティ豊富で顧客に寄り添い、共感しながら対応してくれる。また、対応外のことにも代替案を提示でき、一緒に考えてくれるなど顧客体験をよくしようとしている。

 一方、低評価のところは、顧客ニーズの掘り下げがなく、一問一答のマニュアル対応となっている。また、問い合わせ窓口が分かれていて、複数の質問がしにくいところも見られた。

 パフォーマンスで高評価のところは、チャネルを問わず問い合わせはつながりやすく保留もない。そして短時間かつ初回コンタクトで問題解決する。プラスアルファの情報提供もあり、個々の顧客に合わせた対応で信頼感や満足度が高い。サポートでホテルの価値とイメージを高めている。

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会員限定2024年04月20日 00時00分 公開

2024年04月20日 00時00分 更新

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