
2026年3月にオープンしたタイトーステーション 新宿歌舞伎町店。9階まである店舗には、クレーンゲームからプリントシール機、音楽ゲーム、ダーツ、フードの提供と、多彩なサービスがそろう。その大型店のストアマネージャー(店長)を、三森千久さんは務める。
三森さんは接客について、「景品が取れずに困っていたり、遊び方が分からない方もいます。スタッフを頼ってよいのかも分からない、そうした方にお声がけをします。海外からのお客様に接客することも多いです」と説明する。さらに、「悩みに悩んでから呼ばれるよりも、こちらから声をおかけしたほうが、満足度は変わると思っています。ですから、積極的にお声がけをします」と話す。
「困っている、スタッフを呼びたそうにしている雰囲気は、何となくわかります。笑顔で『どうされましたか』と声をかけて、相談のきっかけをつくります」。
ただし、自分でゲームを攻略したい人には、無理に踏み込まず、“適切な接客の距離”を保つ。「この方は自身で考えて遊びたい方かもしれない、ということはスタッフにも共有します。本当に困った時に声をかけられるように、距離感を大切にしています」。
クレーンゲームやビデオゲームが好きで、高田馬場の店舗には客として通っていた。そこで受けた接客が心地よく、「ここで働きたい」とアルバイトを始めた。
自身を飽き性と話す三森さん。この仕事を長く続けられる理由に、人間関係に恵まれたことをあげる。相談できる仲間がいて、働きやすい環境があった。顧客との関係もやりがいになった。「また会いに来たよと言ってくださるお客様がいたことは、大きなモチベーションでした」。
自分から声をかけ、会話を重ねるうちに、顧客のほうから話しかけてくれるようになる。「孫の迎えの合間に来た」といった何気ない会話から関係が生まれ、次の来店につながることもあった。
働き始めて約3年が経ち、“時間帯責任者”を任された。当時の三森さんは、「店を守らなければという思いが先行していた」と話す。景品などを乱暴に扱われると、注意しなければという気持ちも前面に出ていた。