コラム
第19回
最近、元証券会社で伝説的な営業成績を残した30代の若手経営者の方とご一緒する機会がありました。実際にお会いして最初に感じたのは、「すごく声がいい」──その一言でした。よく通るうえ、説得力がある。落ち着いていて安心感がある。自然と「この人なら任せたい」と思わせる力がありました。営業力とは、商品説明の技術だけではありません。相手に安心感と信頼感を与える力でもあるのです。
「第一印象は最初の30秒で決まる」と言われます。人は初対面で相手を判断するとき、表情や服装だけではなく、「声」からも多くの情報を受け取っています。「お世話になっております。本日はお時間をいただきありがとうございます」──この最初の一言だけでも印象は大きく変わります。声が小さい、暗い、語尾が消える、早口で余裕がない──それだけで、お客様は無意識に不安を感じます。一方、明るく響く声、聞き取りやすい声量、落ち着いた話すスピード、はっきりした滑舌、笑顔が伝わる声、これらがそろうだけで、「誠実そう」「信頼できそう」「話を聞いてみたい」という印象になります。