デル・テクノロジーズは2026年9月、企業におけるAIおよび生成AIの活用状況とセキュリティリスクに関する意識調査の結果を取りまとめた。調査は8月から9月にかけて、GMOリサーチ&AIへの委託により実施。中堅中小企業(従業員300〜999人)の従事者412名と大企業(同1000人以上)の従事者403名の合計815名を対象に、業務用PCや端末の管理・セキュリティに関与する担当者へ向けて行われた。
調査結果によると、所属組織で生成AIを何らかの形で利用している割合は95.7%に達し、試験導入から全社的な活用段階へ移行しつつある実態が示された。
その一方で、生成AIの普及によって自社のセキュリティリスクが「高まる」と回答した企業は84.7%(大企業では88.4%)に達している。
さらに、過去1年間に生成AI関連のセキュリティ問題を経験した企業は全体の78.5%を占め、具体的な被害・トラブルとしては「情報漏えい」(20.2%)、「不正アクセス」(16.9%)、「マルウェア感染」(14.1%)が上位に並んだ。また、被害拡大の起点として最も警戒されている要因には「PC・モバイル端末の侵害」(24.3%)が挙げられている。
また、「今後1年間でAI時代に対応するために優先的に投資すべきセキュリティ領域」については、、「従業員教育・利用ルール整備」(全体:17.5%、大企業:14.9%、中堅中小企業:20.1%)、「ネットワーク・アクセス制御」(全体:17.4%、大企業:15.9%、中堅中小企業:18.9%)が突出している。
さらに脅威の高まりを受け、AI活用が進むほどエンドポイント対策の重要性が高まると回答した割合は93.4%に達した。
とりわけ、BIOSやファームウェアといったOS未満の領域に対する防御を「重要」と評価した企業は69.3%におよぶ。しかし現場では、それらセキュリティ対策の運用負荷として「運用人材の不足」(30.4%)や「コストに見合う効果説明の難しさ」(24.3%)が浮き彫りとなっている。加えて、「認証や操作の煩雑化」(41.6%)や「PC動作の低下」(40.1%)など、対策が社員の生産性を損ねることへの懸念や不満も指摘されており、セキュリティ強化と業務生産性の両立が大きな課題となっている。
同社は一連の結果を通じて、AI時代には利用ルールの整備や教育だけでなく、被害の起点となるPCやモバイル端末の防御強化が不可欠であるとまとめている。