Jリーグに所属するファジアーノ岡山スポーツクラブ(岡山県岡山市、森井 悠代表取締役社長)は2026年7月27日、独自Pay「ファジアーノペイ」の提供を開始した。本サービスの決済機能には、TISI(東京都新宿区、岡本安史代表取締役社長執行役員)が提供する顧客行動可視化サービス「キャクシル」が採用されている。Jリーグクラブの独自Payに同サービスが導入されるのは、これが初の事例。
同クラブに限らず、Jリーグの試合会場においては、試合開始前後の限られた時間に購買が集中し、グッズ売店や飲食店での混雑によるレジ回転率の低下が課題となっていた。また、従来の仕組みでは会員証と購買データが紐づいておらず、顧客1人ひとりの購買傾向や来場時の行動を十分に把握・活用できない状況にあった。
今回導入された「キャクシル」は、会員証と決済が一体化した機能を備えている。これにより、「ファジアーノペイ」の利用時に二次元バーコードによるスムーズな会計が可能となり、会員証提示から決済完了までの時間を1件あたり約30秒短縮できる見込み。スタジアム内店舗におけるピーク時の混雑緩和と、購買機会の拡大に寄与する。
さらに、会員データとPOSデータが連携されることで、従来は可視化できなかったファンの購買傾向や行動パターンをデータとして把握できるようになる。これによってターゲットに応じた販促施策や商品企画など、データに基づく高度なマーケティングを推進していく方針だ。
ファジアーノ岡山スポーツクラブは今後、ファジアーノペイの利用範囲をスタジアム内に限定せず、岡山県内の店舗や事業者へと拡大していく方針。決済を通じてファンとクラブ、地域を結びつけ、新たな事業機会を創出することで、スポーツを起点とした経済循環と地域全体の顧客体験(UX)向上を目指す。
キャクシルは、SDKを既存のスマホアプリに埋め込むだけで顧客購買情報(だれが・いつ・どこで・買ったか)を取得できるほか、顧客体験(UX)向上や利便性をもたらすDX機能を追加することが可能なソリューション。これらの利用情報をラベリングした状態で顧客に還元するため、従来は見えていなかった顧客行動の一面をデータとして取得可能だ。TISIは、この情報を分析・活用することで、適切なターゲットに対して、適切なタイミングでマーケティング施策を実施することを提唱している。