問い合わせ窓口格付け調査──銀行業界
銀行業界の格付け調査は、Web・有人窓口ともに3ツ星企業が多く高評価。とくにWebサポートは、すべての項目が全業界平均を上回る好成績だ。一方、問い合わせ窓口の接続品質には課題が残る。『放棄率』や『平均応答速度』が前年度の全業界平均と比べて、やや下回っており、改善の余地がありそうだ。
HDI-Japanは2026年4月、銀行業界の公開格付け調査を行った。
今回は「口座開設方法やサービスなどを検討するために情報やサポートを得る」という前提で実施。調査にあたっては、専門審査員、一般審査員のべ97人が銀行各行のWebページを確認し、また、それぞれの窓口に問い合わせた。そのうえで、Webサポート5項目を評価。さらに、問い合わせ窓口のパフォーマンス5項目、クオリティ5項目の評価を行っている。
Webサポートは、3ツ星9社、2ツ星3社という結果で、1ツ星、星なしは該当がなかった。銀行業界は2025年全業界平均と比べてすべての評価項目が高評価となった。とくに『役立度/解決度』『安心して利用できる』『複数の選択肢』の3項目が際立って高い。
Webサポートで高評価のところは、見つけやすく使いやすく、サポートチャネルおよびセルフヘルプ選択肢が豊富で、問い合わせ窓口との連携もよい。シンプルな分かりやすい構成で、必要な情報にたどり着きやすいところが好評だ。
一方、低評価のところは、目的の情報にたどり着きにくく、文字が多くて理解しにくかったり、問い合わせ窓口が多岐にわたっているため分かりにくかったりするところがみられた。
問い合わせ対応は、3ツ星8社、2ツ星3社、1ツ星1社という結果で、星なしは該当がなかった。銀行業界は2025年全業界平均と比べて『コミュニケーション』『平均応答速度』『放棄率』は低評価だが、その他の項目は同等以上の結果となった。
クオリティで高評価のところは、顧客に合わせた対応で、分かりやすく説明できており、プロフェッショナルらしい信頼感を与えている。質問の背景を理解し、誠実で親近感のわく対応で、共感や寄り添いも感じられる。
一方、評価が低かったところは、一問一答の事務的な対応で、Webサイト以上の情報のない窓口や、受け身対応で積極的でなく、不安や距離を感じやすい対応がみられた。また、チャットの回答が不明確なところもあった。
パフォーマンスで高評価のところは、自動音声応答がなく素早くつながり、いつでも担当者と話すことができる。初回コンタクトで速やかに解決でき、意図をくみ取った的確なサポートで満足度高い。
一方、評価が伸び悩んだところは、自動音声応答の選択肢が多すぎて時間がかかる。一問一答対応で満足度が低い。保留が多かったり、ネガティブで否定的な対応だったりするところがみられた。
銀行は取り扱う金融商材が多様で担当窓口が分散していることが多い。このため、自動応答の選択肢が複雑になりがちだ。生成AIなどを使い、顧客の発話から意図理解して適切な窓口に振り分けるなどの仕組みが望まれる。

