※コールセンター実態調査:
コールセンタージャパン編集部が毎年、実施しているアンケート調査。定期購読企業を中心に約300問におよぶアンケートを実施。対象は事業会社のコールセンターマネジメント層で、原則としてBPOベンダーは除外(業務委託側は対象)。センターの規模、運営モデル、マネジメント課題、IT導入傾向、対応チャネル、VOC活動、カスハラ対策、AI活用状況などを聞いている。「コールセンター白書2025」の購入はこちら。Kindle版はこちら。
コールセンターの運営には、BPOベンダーは欠かせない存在だ。
センター運営のプロフェッショナルとして、人材採用、育成をはじめさまざまな顧客対応に関する専門的なノウハウを持つBPOベンダーは、「頼りになる存在」であると同時に、コールセンター市場拡大およびその位置づけ向上(委託元企業内、社会全体に対して)の原動力となるべき存在といえる。
コールセンター向けBPO市場の規模は、調査会社によって多少の差はあるものの、「約1兆円」という見方が強い。2024年の上位各社の売上高は図の通りだが、この中にはコールセンターの受託以外のデジタルマーケティング・ビジネスなどの業績が多分に混在していることを考慮に入れて見るべきだ。

一方で、委託する側の事業会社のBPOベンダーに対する意識や姿勢はどうか。
委託先選定の際に最も重視した点について、多い順に「つながりやすさなどの接続品質の維持と向上」(22%)、「確保できるオペレータの人員数」(20%)、「確保できるオペレータのスキル(丁寧さ/マナー/業務知識など)」(19%)、「いかにローコストで運営できるか」(12%)で、「CX向上など経営貢献やミッション達成に直結するような提案力」は2%にとどまっている。
言い換えれば、「BPOベンダーにとっての理想(CXパートナー)」と「現実の要求レベル(労働力の確保)」の乖離をどう解釈し、今後、どう訴求していくかが大きな課題といえる。
委託元は、課題としても「価格に見合った対応品質の維持」(59.1%)がトップで、「ランニングコストの高さ」(43.2%)を問題視している。依然として、「安価で確実な労働力」を求めてアウトソーシングしている気配は依然として濃厚だ。
この現状をどう打開し、ソリューションベンダーとしての特徴――現場の課題を知悉している/あらゆる業種の顧客(消費者)の傾向を理解しているなど――を提案に活かすことができるか、まさにBPOベンダー各社の経営陣やマネジメントの舵取りが今後の注目点といえそうだ。