MS&ADインシュアランスグループの三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険、MS&ADグランアシスタンスは2024年7月、ロードサービス受付の業務効率化と品質向上を目的にトゥモロー・ネット(東京都品川区、李 昌珍代表取締役社長)が提供するナビゲーション型AIボット「CAT.AI CX-Bot」を導入した。トゥモロー・ネットによると、ロードサービス分野でのCAT.AIシリーズの導入は国内初。
ロードサービス窓口は、悪天候や休暇シーズンに受電数が増加するため、繁閑差に併せた人材確保が課題となる。三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険は、応対の自動化が必須と考え、同窓口の問い合わせの17%を占める「バッテリー上がりの受付対応」の自動化を検討。
ロードサービス窓口の対応は緊急性が高く迅速な対応が求められ、バッテリー上がりの受付は、氏名・連絡先などの個人情報のほか、車のナンバープレートおよび位置情報の取得が必須となる。
CAT.AI CX-Botは、チャットボットとボイスボットを同一プラットフォーム上で利用可能。ユーザー端末内のカメラおよびGPSと連携した「CXマルチモードAI」を用いることで、ナンバープレートを撮影するだけで情報を取得できる仕組みを実現。位置情報は、マップ上で現在地を特定できる緊急時でも、分かりやすくナビゲートし、直感的に操作できる点が導入の決め手となった。
CAT.AI CX-Botによる受付手順は以下の通り
①AIによる音声案内で、チャットボットにナビゲート
②受信したSMSのURLをクリックしてチャットボットにアクセス
③電話での音声案内と、チャットボットでのテキスト案内を同時に行う
④ナンバープレートを撮影することで、必要な内容を自動で読み取り
⑤車両の位置情報をマップ上で選択
顧客から要請を受けてレッカー手配を行う、MS&ADグランアシスタンス オペレーション統括部長の佐藤 幸一郎氏は、「トラブルが発生したお客さまに安心していただくため、即座にロードサービスの提供を行う使命を持つ当社にとって、DX推進によるオムニチャネル化は重要な課題となっています。『CAT.AI』は受付完了まで電話を切ることなく、音声で入力の案内ができ、写真や位置情報を活用して正確な情報が得られることから採用を決めました」と導入経緯を説明する。
今後は、他カテゴリのロードサービスでの導入も検討している。