バッファロー(東京都千代田区、牧 寛之代表取締役)は、コンタクトセンターの問い合わせ窓口をマルチチャネル化し、LINEチャットを中心に電話からの移行を進めている。LINEチャットの利用率は2017年の6%から2025年には57%まで上昇し、電話を上回る窓口となった。電話の呼量は、コロナ禍のピーク時と比べて3分の1程度に減っている。
同社は2016年から、コンタクトセンターの運営をNTTデータ・マーケティングアクト(大阪市都島区、新谷哲也代表取締役社長)に委託している。当初は電話とメールで受け付けていたが、応答率の向上と顧客の困りごとの早期解決に向け、チャネルの拡充を検討。LINEは顧客が使い慣れており、Wi-Fiがつながらない状況でもスマートフォンから利用できる。履歴が残り、画像や動画を送れる点もサポート用途に適していると判断した。
運用にあたってはLINEチャット専任のオペレータを配置した。1件の対応時間は電話の平均20分程度に対し40〜50分かかる場合もあるが、顧客の返信を待つ間に別の案件を進められるため、1人で最大6件を並行処理できる。導入当初は数%だった利用率を高めるため、対応時間を電話(月〜土・祝日の9時30分〜18時)より長い21時までに広げ、夜間専任スタッフも置いた。Xでのアクティブサポートでも窓口を周知した。
蓄積したVOC(顧客の声)は、FAQや製品の改善に生かしている。チャットでは顧客が入力した言葉がそのまま残るため、「上から2番目のランプが点滅している」といった実際の表現をFAQの検索キーワードに反映でき、自己解決の促進につながった。対話ログは製品の型番とひも付けて構造化し、データベース化している。特定製品の問い合わせが急増した際には、分析によって特定機能が動作不安定の原因と突き止めた。その結果、ファームウェアが改修され、問い合わせも減少した。
両社は毎週定例会議を開いており、2026年のCRM刷新でも準備段階からセンター側の意見を取り入れた。バッファローは来期以降、AIボイスボットやLINEチャットへのAI活用も選択肢として検討し、ノンボイス化をさらに進める。電話での対応を望む顧客へのサポートのあり方も、引き続き検討していく。