レッドバロン(愛知県岡崎市、石岡直樹代表取締役)は、店舗向けAI接客プラットフォーム『coco』を全国の店舗で利用する方針を固めた。2026年3月末から一部の店舗で試験的に運用しており、対象を順次広げて同年11月までに全店への展開を終える計画だ。店舗数は10月1日時点で307にのぼる。

バイクの購入では、車種の比較や免許取得、家族との相談などを挟み、来店当日に契約がまとまらない場合もある。レッドバロンは実車を前にした対面での説明・提案を接客の軸に据えてきたが、顧客が使う連絡手段が広がるなか、接客・商談のデジタル化を検討していた。初めて来店する顧客への対応を円滑にしたいとの意向もあった。
そこで採用したのが、coco(東京都渋谷区、髙橋俊介代表取締役)の『coco』だ。LINEやSMS、メールによる顧客とのやり取りをまとめて管理し、AIが返信文の作成を補助するもので、高単価商材を扱う接客業を中心に累計3000店舗以上で使われている。選定の決め手として、サポート体制の厚さ、自社の運用に応じたシステム改修の柔軟さ、対面重視の理念や接客スタイルを尊重する姿勢の3点を挙げる。
運用面では、LINEなど顧客が普段使う手段で来店後のフォローを続ける。やり取りを担当者個人に閉じず店舗・組織単位で把握できるようにし、対応の抜けを防ぐ狙いだ。
先行店舗では、AIの文章作成によって1人で複数の顧客に対応しやすくなり、浮いた時間を接客に回せるようになったとの声が出ている。電話でのやり取りが減った点は顧客からの評価も得た。遠方に家族がいる顧客への対応や、来店後の継続的な連絡が契約に結びついた例も報告されている。今後は、契約から納車までの連絡にも活用範囲を広げていく方針だ。