ヤマトコンタクトサービスは、オペレータの新人研修にAIを相手とするロールプレイングを取り入れ、独り立ちまで約2週間かけていた期間を3日間に縮めた。採用したのは、プラスアルファ・コンサルティング(東京都港区、鈴村賢治取締役社長)のトレーニングソリューション『AIプラストーク』である。

対象は宅急便CC部。全国15拠点と在宅勤務を合わせ、約1200名のオペレータが所属する。同部の新人研修はこれまで、講師と対面で行うロールプレイングを組み込んでいた。ただ、数百人単位で新人を迎える時期には、練習の順番が回ってくるまでの待ち時間が生じる。講師は通常業務との兼務で、その負荷の大きさも問題になっていた。加えて、短期雇用のパートや派遣社員が多く、従来の教育ツールではメールアドレスと紐づける形での管理が難しかったため、アカウント運用の効率にも課題を抱えていた。
そこでヤマトコンタクトサービスは『AIプラストーク』を導入。メールアドレスを持たない受講者にもIDを割り当てられる点と、料金がアカウント数ではなくトレーニングの実施回数で決まる点が決め手となった。また、受講者が繰り返し学びやすい環境を整えられると判断した。
『AIプラストーク』は、会話履歴などの社内データをもとに生成AIが顧客像を再現し、音声の対話形式で応対を練習できるツール。評価と改善に向けた助言も、AIがその場で返す。
新人が業務を始めた時点の応対件数は、1時間あたり平均5件から8件に伸びた。基本的な問い合わせへの対応は同ツールで反復練習する形に改めており、聞くべき情報の聞き漏れに起因する再架電も大きく減ったという。
空き時間に各自が自主的に練習できるようになったことで、繁忙期に加わる応援スタッフの立ち上がりも早まった。現在はクレーム対応や、システム操作を伴う実践的な訓練にも用途を広げている。組織全体でAI活用を進めるうえでの土台にもなっている。