リンク(東京都港区、岡田 元治 代表取締役社長)は、問い合わせ窓口業務に従事する男女560人を対象とした「問い合わせ窓口業務におけるカスタマーハラスメント実態調査」の結果を10月1日に発表した。調査は全国を対象に8月14日に実施し、547件の有効回答を得た。
過去1年間にカスタマーハラスメント(カスハラ)に該当すると感じる行為を受けた人は47.0%だった(図)1。
年代別では20代が75.0%と最も高い。経験者の55.6%が「仕事に対する意欲の低下」、38.5%が「出勤に対する不安・憂鬱感」を挙げた一方、対応後の上司や組織によるフォローに満足している人は29.6%にとどまった。
発生要因では「企業のたらい回し・過度な待機時間」が47.1%で最多となり、「顧客側の特権意識」の36.2%、「孤独感・承認欲求」の33.1%を上回った。
発生チャネルは電話が61.5%、対面が56.0%だった(図2)。
カスハラ対応のマニュアルがあり、現場に周知されている割合は22.3%だった(図3)。
録音やAI検知などのシステムを対策に活用できている企業も26.3%にとどまる。
対応後の上司や組織からのフォロー体制への満足度は、わずか29.6%だ(図4)。
今回の調査は、から問い合わせのたらい回しや待ち時間を減らすオペレーションの再設計と、録音・AIなどを用いた客観的な判断基準や運用フローの整備が不足している実態が浮き彫りになった。
結果を発表したリンク 取締役 BIZTEL事業 部長の坂元剛氏は、「ガイダンスや通話録音、カスハラ自動判定、モニタリングなどITで実現できる対策は多い」と指摘。
調査結果をを受けて、東洋大学社会学部社会心理学科教授桐生正幸氏は、「2026年10月1日より、改正労働施策総合推進法に基づき、すべての企業や自治体などの事業主に対してカスタマーハラスメント(カスハラ)対策が義務化される。今回の法改正で強化されたのは従業員を守るという点。これまでとは常識が変わるという認識でカスハラ対策を検討すべき」と訴えた。
■調査概要
調査方法:インターネット調査
調査主体:株式会社リンク
調査期間:2026年8月14日(金)
調査対象:20~99歳 男女(性年代別均等割付)
調査対象地域:全国
回答数:560 (有効回答 547)