エルソニック(大阪府吹田市、小山毅志代表取締役社長)は、キャラクターグッズなどを390円均一で販売する「サンキューマート」の全店舗で、店舗にかかる電話を本部に集める運用に切り替えた。各店に月1000件ほど寄せられていた問い合わせは、まず対話AIが応じ、そのうえで本部が受け付ける流れだ。基盤となるのは、IVRy(東京都港区、奥西亮賀代表取締役/CEO)の対話AIプラットフォーム『アイブリー』である。
店頭の電話は主に20代・30代のアルバイトが受けており、固定電話に不慣れな若手には応答自体が負担となっていた。事業拡大で入電数は従来の2〜3倍に増加。コラボ商品の発売前後には問い合わせが集中し、特定のスタッフを名指しする迷惑電話が届くこともあったという。2026年10月1日のカスタマーハラスメント(カスハラ)対策義務化を前に、スタッフを守る体制づくりの一環として電話業務を見直した。
『アイブリー』は、在庫や返品・交換、忘れ物、求人などの用件に応じて、対話AIが必要な情報を案内する。よくある質問はSMSで問い合わせフォームへ誘導する。店舗の電話機は鳴らない設定とし、スタッフが即答を迫られることもない。管理は本部の店舗サポート担当者が担い、月ごとの集計や改善提案まで受け持つ。窓口の集約で、店舗ごとの応対のバラつきも解消した。
店舗からは、電話の音を気にせずほかの業務に集中できるようになったとの声が出ている。空いた時間は品出しや清掃、接客に回す。今後は、来店前に顧客が自分で情報を確かめられる仕組みや、『アイブリー』からそこへ案内する流れを検討し、問い合わせフォーム以外の顧客接点も増やす考えだ。