
Web行動履歴や通話音声といった顧客データを、経営に十分、生かせている事例は少ない。データ分析で事業変革に取り組む神谷氏は、その理由に「データ不足」を指摘し、不足情報を『ラベル』で補完して“購買の背景”を可視化するアプローチを提唱する。同氏に、データ加工やVOC分類で顧客理解を深める実践法を聞いた。
──これまでの経歴とデータ分析との関わりをお聞かせいただけますか。
神谷 キャリアのスタートは、経営課題の解決を支援するコンサルティングです。専門領域はデータ分析で、通信キャリアや化学メーカーなどさまざまな企業の事業課題に携わってきました。コンサルタント会社から事業会社へ転職する際、「データを大量に持ちながら、十分に使えていない産業はどこか」と考えました。そこで目を付けたのが外食産業です。外食企業は膨大な購買データを保有する一方で、顧客ごとの理解やコミュニケーションにはまだ活用の余地があると考えました。現場には「お客様をもてなしたい」という強い思いがある一方で、本社が実践するコミュニケーションはマスに向けた一律のマーケティング施策。1人ひとりに合った提案ができれば、現場が本来実現したかった接客に近づけます。データを売り上げの分析だけでなく、おもてなしを具体化する手段として使いたいと考えました。
──すかいらーくではデータ活用をどう進めたのでしょうか。