東京23区内の自治体の1つが運営する児童相談所は、電話による児童相談の記録作成業務に、AI音声認識ソリューション『AmiVoice Communication Suite』を導入した。2025年10月から運用を開始している。
同児童相談所の児童相談課では、虐待を含む深刻な相談に対し、法的権限に基づく専門性の高い支援を行っている。電話で聞き取った内容を書き起こし、組織内で共有する作業は欠かせない。しかし、発信通話だけで日に200件規模に達し、通話中のメモを1件ずつ整える作業が職員の時間的・精神的な負担となっていた。
『AmiVoice Communication Suite』は、アドバンスト・メディア(東京都豊島区、鈴木清幸代表取締役会長兼社長)が提供する電話応対向けの音声認識ソリューション。同社のAI音声認識エンジン『AmiVoice』を搭載し、相談者と職員の通話内容を自動でテキスト化する。
導入により、通話後の記録作成にかかる時間が短縮され、職員間の情報共有も円滑になった。記録業務に追われることなく、ケースワークに時間を割けるようになったほか、通話内容がそのままテキスト化されることで、記録の精度向上や業務の標準化にもつながっているという。

さらに上長のPCに表示される座席表画面から、各職員の通話内容をリアルタイムでテキスト確認できる仕組みを備える。対応に苦慮している職員へ迅速にサポートに入れるため、職員の心理的負担の軽減にも寄与している。
同自治体は、職員が相談者とのコミュニケーションに集中できる環境が整ったことで、初動対応の質や判断の精度が向上し、児童相談業務全体の質の向上と持続的な運営に向けた改善が進んでいるとしている。今後も、記録業務のデジタル化を通じて、相談業務の安定的な運営に取り組む。