Vonage Japan

音声通話やSMSといった機能をAPIとして提供するCPaaS(Communications Platform as a Service)が、顧客接点の基盤として注目されている。多額の投資が必要だった通信機能を、低コストかつクラウド上で利用できる点が魅力だ。
CPaaSを提供する、Vonage Japan Country Manager Japan & Koreaの青木宏憲氏は、「コンタクトセンターではAI活用やチャネルの多様化により顧客体験の再設計が進んでいます。ITの進化や顧客ニーズの変化に応じたチャネルを柔軟に組み合わせ、迅速に、自社に合った顧客体験を構築していけることがより重要です」と語る。
コミュニケーション基盤を導入したりリプレースするには、設備や回線など多くの投資と導入期間が必要だ。しかしCPaaSは、APIとして提供することで、既存システムを生かしながら、必要な機能のみを迅速に導入できる。利用料金も機能ごとの従量課金制なため、無駄のない投資も実現する。
『Vonage』は、音声やSMS、チャット、ビデオ、メッセージアプリ、認証、通話録音、IVRなど多岐にわたる機能を、API/プラットフォームとして提供する。これらを既存のシステムやWebサービスに組み込むことで、用途に応じた顧客接点を柔軟に設計できる。この特性は、AI活用が進むコンタクトセンターでも有効だ。
FAQやナレッジベースとAIを組み合わせたボット対応が広がる一方、顧客が利用するチャネルは世代や状況によって異なる。「今すぐ解決したい問題なら電話、急ぎでなければチャットやSMSなど、状況に応じて使いたいチャネルは変わります。こうしたオムニチャネル環境を実現するためにCPaaSが機能します」と青木氏。例えば、既存のクラウドコンタクトセンターやCRMシステムと連携し、必要な機能を追加できる。通話後にFAQのURLをSMSで送る、AIボットをテキストと音声の両方で展開することも容易だという。
同社は現在、180カ国で電話番号を提供し、ひとつの契約で複数国の番号を利用できる。海外展開する企業にとって、国ごとに通信キャリアと契約する必要がないのは利点といえる。今後は、RCS(Rich Communication Services)やサイレント認証などの新たな通信技術も注目する。「サイレント認証は、キャリアが保有する本人確認済みの情報をAPIで利用することで、SMSによるワンタイムパスワード入力を省略できます。海外では導入が始まっており、セキュリティを一層強固にしながら、顧客側の手間を軽減できる点が特徴です。実現すれば、本人確認の負担を減らしつつ、顧客体験のさらなる向上につながる可能性があります」(青木氏)。