米シスコシステムズ(カリフォルニア州サンノゼ、チャック・ロビンズ会長 兼 CEO)は、クラウドコンタクトセンターソリューション『Webex Contact Center』にAIを活用したオペレータ支援機能を搭載する。
具体的には、「オペレータの燃え尽き症候群検知」「回答候補サジェスト」「会話の要約とラップアップ」「コーチングハイライト」の4つの機能。
オペレータの燃え尽き症候群検知は、クレームなど難易度の高い問い合わせの後のリアルタイムコーチング(問い合わせを検知してSVにアラートを挙げたり、休憩時間を自動で取得)やオペレータのメンタルケアを支援する。
回答候補サジェストは、メールやチャットといったデジタルチャネルの問い合わせに対し、生成AIを利用して回答素案を作成しオペレータに提案。生産性向上を支援する。
会話の要約とラップアップは、有人対応の前に利用したチャットボットなどのセルフサービスでの顧客のやり取りを要約してオペレータに提供したり、終了した電話対応やチャット対応の要約を顧客・オペレータの双方に提供する。また、応対終了のたびにラップアップコードやアクションを自動で生成する。これによりオペレータの作業時間を平均5分削減できる。
コーチングハイライトは、顧客からの評価が高い/低い応対を示すSV向けダッシュボード。音声認識などを用いて全通話を定量的に評価。高評価の応対は要約文も自動で生成し、低評価の応対は評価に基づいた改善のためのアドバイス案を生成。これらを指導・トレーニングに活用することにより、センター全体のパフォーマンス改善を実現する。
これらの機能は順次提供を開始する。2023年末までに回答候補サジェストのβ版、2024年2月にオペレータの燃え尽き症候群検知APIのβ版の提供を予定している。
また、同社クラウド電話サービス「Webex Calling」をベースに、コンタクトセンターの基本機能を追加した『Webex Customer Experience Essentials』の提供を2024年上半期に開始する予定。低コストでクラウドコンタクトセンターを利用したい企業や、従来のWebex Callingの機能と組み合わせて使うことで、エスカレーション対応など、コンタクトセンター以外の従業員による顧客応対の品質向上を提供したい企業を支援する。