23のベストプラクティスに学ぶ
『カイゼン』のHints&Tips
クラウド、自動化、ナレッジベース──
コンタクトセンター“変革”支えるIT活用
2020年以降、コンタクトセンターは誰も想像し得なかった“激変”の時代を迎えた。デジタルシフト、在宅シフト、パンデミック対策、人手不足──。こうしたセンター環境の変化に対し、最善策を打つのがマネジメントの責務だ。本誌が2021年に掲載した「カイゼンの軌跡」「ITの選び方&使い方」より、23のカイゼン活動のポイントを探る(取り組み内容はすべて取材当時のもの)。
従来のコンタクトセンター運営は「つながりやすさ」の追求が主体だった。経営貢献、カスタマーエクスペリエンス向上と言いながらも、応答率改善をひたすら追い求める動きは、まさに永久不変の様相を呈していた。
2020年初頭からの新型コロナウイルスによるパンデミックにおいても、その基本方針は変わっていない。しかし、その手段が大きく変化した。具体的には、従来は「おそらく日本では普及しない」と思われた在宅化、そして急速なデジタルシフト、クラウドシフトなどだ。この1年間に掲載した改善事例、IT導入事例も多くはこうした取り組みを通じてつながりやすさを維持し、同時にさまざまな付加価値向上を実現している。本誌では、2021年1月号から2021年12月号までに掲載した、23のカイゼン事例を「効率化・生産性向上」「品質改善」「経営貢献」「CS追求」の4つのテーマでまとめる。
1. ボット/ナレッジを駆使する 「生産性向上」の6つのヒント
対応範囲を絞り込み解決率維持
大同生命保険
FQA検索時間を5分の1に短縮
コーセー
FAQ改修で4.6人月分の資源創出
GMOペイメントゲートウェイ
交通規制案内の24/365対応実現
福井県
クラウド音声基盤で全社員在宅化
日本調剤
動画研修で新人育成を効率化
セゾン自動車火災保険
2. 運営の可視化と人材育成がカギ 「品質改善」の7つのヒント
レポート機能の継承・強化を実現
ライフネット生命保険
運営状況の可視化で応答率向上
カインズ
チャットボットでヘルプ利用促進
Sansan
全員でチャットボットを“育成”
ピクシブ
敏腕SVの育成ノウハウを体系化
ワイズ・ヒューマン
支援ツールで問題解決率10%向上
アサイアン
見えない“手挙げ対応”を支援
WOWOWコミュニケーションズ
3. 離反・離職防止で収益を支える 「経営貢献」の4つのヒント
有人対応を解約防止に集中
バルクオム
少数精鋭を支える自動処理を駆使
スカイ365
新人研修見直し初期離脱を抑制
EPファーマライン
離職予防に向けたES調査を実施
WOWOWコミュニケーションズ
4. 顧客視点の業務改革を断行 「CS追求」の6つのヒント
クラウドAPIで架電体制を強化
ブライトテーブル
音声ボット+RPAで返品自動化
ニッセン
ビジュアルIVRで自己解決を促進
ANA X
受付完了メールにFAQを自動添付
GMOペパボ
SNSでカスタマー同士をつなぐ
GMOメディア
“自ら考える”スキルを磨く
AWPジャパン