矢野経済研究所、テレマーケティング市場、ITソリューション市場調査を実施

 矢野経済研究所は、国内のコールセンター市場、コンタクトセンター/CRMソリューション市場調査を実施した。なお、それぞれの市場の定義は次の通り。
<コールセンター(テレマーケティング)市場>
インバウンド、アウトバウンドの電話応対やWeb・FAXなどの顧客対応業務を請け負うアウトソーシング事業者(テレマーケティング・エージェンシー)の売上高ベースで算出
<コンタクトセンター/CRMソリューション市場>
コールセンター・コンタクトセンター向けに、コンタクトセンター/CRMソリューションを提供する事業者(ソリューションベンダー)の売上高ベースで算出。

 2012年度のコールセンター(テレマーケティング)市場は、前年度までの震災を背景とした事業継続需要が落ち着きを見せたため、前年度比2.1%増と伸びが鈍化した。2013年度以降は、2014年から開始されるNISA(少額投資非課税制度)、2016年から開始されるマイナンバー制度などに関連した問い合わせ対応需要やソーシャルメディア対応需要の発生は期待できるが、それらの需要だけでは、市場の大きな成長にはつながらないと考える。結果、2013年度~2015年度では大きな成長要因は見込めず、伸びが鈍化していくと予測。2010年度から2015年度までの市場は年平均成長率(CAGR)2.5%で推移し、2015年度には6931 億円(事業者売上高ベース)になる見通し。


 2012年度のコンタクトセンター/CRMソリューション市場は、通信キャリアにおいてスマートフォンの普及に伴い、顧客獲得策の一環としてコンタクトセンターソリューションへの投資が行われ、その他の業界でもIT 投資を抑えていた企業の投資再開などが見られたため、前年度比7.6%増の4673 億円(事業者売上高ベース)となった。2013年度~2015年度は、それらの成長要因が落ち着きを見せる他、SaaSをはじめとするクラウド型のサービスの普及がソリューションの単価を低下させていくが、中小企業での利用拡大、大手企業でのWebチャネルとコールセンターを融合させた新たな顧客サポート体制の強化などを背景に、一定以上の成長を示していくと予測。2010年度から2015年度までの年平均成長率(CAGR)4.2%で推移し、2015 年度には5,200 億円(事業者売上高ベース)になると見込んでいる。

2024年01月31日 18時11分 公開

2014年01月17日 10時47分 更新

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