米ジェネシス、マルチチャネル化、バックオフィス業務支援を推進

コールセンター向けソフトウエアベンダーである米ジェネシスは、アルカテル・ルーセント社から分離独立した初年度である2012年度、過去最高となる売上高を記録した。来日したマライアン・テ・ブージ氏に2012年の業績と今後の戦略を聞いた。

――2012年の業績は。

ブージ 全世界の売上高は前年度比2ケタ増で6億1000万ドルを超えました。これは、ジェネシス設立以来、最高の業績です。とくに、WFO(Workforce Optimization )、分析ツール、バックオフィス業務の最適化を図るソフトウエアが牽引しました。国別市場では、オーストラリア、ニュージーランド、トルコ、中国、ブラジル各国の新しい技術への関心が高く、モバイル対応の「Genesys Mobile Engagement」、ソーシャルメディア管理ツール「Genesys Social Engagement」、クロスチャネル環境での顧客管理を実現する「Conversation Manager」 の導入が進んでいます。

――昨年の分離独立以降、M&Aが進んでいるようです。ブージ 第一弾として昨年、ブラジルのLM Sistemas社を買収しました。ペルソナをベースに創った応答アナウンスするIVR構築が可能で、人間に近いコミュニケーションを実現するソフトウエアを提供、好評です。今年に入ってからは、従来、当社のソリューションにはなかった音声解析を強化する狙いでUtopy社を買収するなど、積極的なM&Aを展開しています。今後は、音声だけでなくEメール処理やバックオフィスの効率化を進める上でも、WFOに関連したデスクトップ分析なども興味深い分野です。

――今後の戦略は。

ブージ コールセンターは、カスタマー・エクスペリエンスを左右する重要な顧客接点ですが、顧客体験に音声が占める割合は3割ほどで、あとの7割は音声以外のチャネルやプロセスが占めるようになってきています。モバイル、ソーシャルなどの新しいチャネルをカバーするとともに、各チャネルを連携させるConversation Managerやバックオフィス業務の業務改善をサポートするiWDなど、顧客サービス全体をカバーするヘルシーな製品ポートフォリオを提供していきます。

 こうした新しい顧客サービスのプラットフォームとして、弊社としてはこれまでもPBXからSIP、そしてオンプレミスからクラウドへのシフトを推進してきましたが、さらに今年はGenesys  Oneというパッケージ製品を投入し、やや手薄だった中小規模センター市場へもアプローチを拡大します。

2024年01月31日 18時11分 公開

2013年03月25日 10時24分 更新

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