大東建託パートナーズ、コールセンターに「MSYS Omnis」を試験導入

大東建託のグループ会社、大東建託パートナーズは、丸紅情報システムズ(以下、MSYS)が提供するGoogle Cloud Platform を利用したクラウドAI音声認識サービス「MSYS Omnis」を試験導入した。

大東建託パートナーズの「24時間いい部屋サポートセンター」は、東京・福岡の2拠点で、管理営業所の営業時間外に部屋探しの案内や入居者からの問い合わせなどを受け付け、月3万件以上の問い合わせに対応している。2016年9月からは、外国人入居者の増加など、多様化するニーズに対応するため、英語・中国語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語に対応できるスタッフが常駐している。


同社は働き方改革の一環として、管理営業所の営業時間外の問い合わせだけでなく、営業時間内の問い合わせの一次受付もすべて集約するサポートセンターの総合コールセンター化を2019年5月に予定。今回の試験導入は、総合コールセンター化に向けた取り組みの一環で、応対品質向上と業務効率化を目的としている。MSYS Omnisの導入によってサポートセンターでの1件当たりの対応時間は約46%短縮され、総合コールセンター化後は年間約3億円の人件費等の経費が削減できる見込み。全営業所に入る毎月約30万件の問い合わせをサポートセンターで一括して受け付けるにあたり、MSYS Omnisの導入により業務効率化を図る。また、管理営業所における残業時間の削減や有給休暇の取得促進もつなげていくなど、ワークライフバランスの拡充を図る方針だ。

MSYS Omnisは、Google Cloud Speech APIの高度な機械学習、ならびに「OK Google」や「Google Home」をはじめとしたGoogleのコンシューマー向けサービスで蓄積された豊富な会話音声データから実現した認識精度の高さを活かし、コールセンター側に負担がないチューニングレス運用の簡便性、導入までのスピード、価格優位性が特徴のコールセンター向けに開発したクラウドAI音声認識サービス。また会話中のキーワードから、関連するFAQを表示することができるため、オペレータの回答速度や応対品質が向上する。FAQの表示によって、問い合わせ対応の通話時間を1件あたり20%短縮できる見込みだ。

24時間いい部屋サポートセンターで受け付ける問い合わせは、一次対応で完了するものと、入居者の地域の店舗・営業所で二次対応が必要なものがある。二次対応が必要な場合は、MSYS Omnisの導入によって顧客とオペレータの通話内容がリアルタイムで解析・テキスト化され、要約された通話データとなって、店舗や営業所へ指示・伝達できる。これにより、通話内容のテキスト化にかかる時間を60%以上短縮できる見込みで、迅速な対応が可能になるとしている。

同センターに寄せられる問い合わせは、サービス向上のために記録・分析される。MSYS Omnisの導入により、通話内容のテキスト化に要する時間が大幅に削減できるため、オペレータの負担軽減や通話記録の分析が簡易化され、さらなる業務効率化、そしてサービス向上などが可能になる。本格導入においては、システムのレスポンス、セキュリティの観点より、 KDDIと連携、Google Cloud Platform との専用線接続サービスを提供する提案を進める方針だ。

2024年01月31日 18時11分 公開

2018年06月11日 17時02分 更新

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