NEC、やずやの新通販システムを「NEC Cloud IaaS」上に構築

 NECは、やずや(福岡県福岡市、矢頭 徹社長)向けに、画面操作性に優れ、販促施策をタイムリーに実現できる新通販システムを、関連システムも含めクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」上に構築した。

 具体的には、NEC神奈川データセンターより提供するNEC Cloud IaaS上に新通販システムと、DM・在庫管理・問い合わせ管理などの関連システムを構築するとともに、別のデータセンター上の既存ECシステムなどとの相互連携によるハイブリッドクラウド環境を実現した。また、九州地域のデータセンターとのDR(ディザスタ・リカバリ)環境の構築により、事業継続性を向上している。

 さらに新通販システムは、画面・操作性におけるユーザビリティを向上することで、オペレータのキメ細やかな顧客対応を可能とした。販促部門によるタイムリーな販促施策の実施が容易となり、販促活動の強化に貢献する。



やずやのシステム基盤の全体像(クリックで拡大)

■新通販システムの特徴

1.使いやすい画面により操作性を向上、顧客対応力を強化
コールセンターのオペレータや販促部門が利用するシステム画面は、業務を徹底的に検証したユーザー中心設計で、直感的に操作可能なユーザーインタフェース(UI)により、ITに精通していなくても容易に操作の習得が可能。
また、季節や顧客属性に応じてノベルティや試供品、チラシを同梱するなどの施策を打つ際、従来は販促部門が情報システム部門に依頼する必要があり、データベース上のマスタ変更やプログラム改修などに時間を要していたが、今回、販促部門・オペレータ自身が1時間程度で柔軟にシステムを変更可能にした。これにより、一月あたりの施策数が以前より増加するなど、タイムリーな販促施策の実施に貢献できる。

2.システム開発・運用の負荷を軽減
今回の新通販システムは、フレームワークを活用したコンポーネントベースでの構築により、システム要件に応じた改修作業が容易になる。パッケージ製品やスクラッチ開発と比べて、開発にかかる負荷を軽減。また、販促施策に関わるシステム改修作業を軽減できるため、データベース上のマスタ変更やプログラム改修の頻度も減少。これらにより、やずやはシステム開発・運用の負荷を軽減し、外部に委託していたシステム要員を従来の半数に削減する見込み。

3.事業継続性を向上
本番環境が置かれたNEC神奈川データセンターは、堅牢な施設、冗長化されたネットワークや電源機器などを備え、災害に強い環境を提供するとともに、顔認証システムでの入退室管理や24時間365日の運用監視などにより高度なセキュリティを実現。また、九州のデータセンターを活用しDR環境を構築することで、万一の大規模災害にも対応できるなど、事業継続性を向上した。

2024年01月31日 18時11分 公開

2016年10月26日 10時00分 更新

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