三井情報、「次世代コミュニケーションフォーラム2016」を開催

三井情報は、このほど都内で「次世代コミュニケーションフォーラム2016」を開催した。

第一部ではソリューション紹介を行い、第二部では「2020年のコンタクトセンター戦略と利活用すべきソリューション」と題したパネルディスカッションを開催した。

パネルディスカッションでは、ヤフー CS本部人財開発部の寺下薫氏、富士ゼロックス ワンストップ・サービス部サービス業務部管理グループの加賀宝氏がユーザー企業の運営課題を挙げ、それに対して日本アバイア、セールスフォース・ドットコム、P&Wソリューションズの3社がソリューションを提示する形で進行した。モデレータは、JBMコンサルタントのHuman Resources Development事業部長である五月女尚氏が務めた。

まず五月女氏が、少子高齢化やチャネルの多様化といったコールセンターを取り巻く社会環境の変化を解説。これを受けて寺下氏が、「人材確保が難航するなか、より効率的に人材を活用したいが、中小規模のセンターに既存のWFMシステムは導入コストが見合わない」と訴えると、P&Wソリューションズの沼澤宏之氏が「クラウドという選択肢もある他、シフト調整など活用範囲を限定するのであればグループウェアの提案もしている」と応えた。さらに寺下氏が、「在宅も検討したいがセキュリティとマネジメントが課題。細かいことだが、オペレータの孤独感をフォローする機能も必要」と続けると、沼澤氏は、「メッセンジャーを使ったオペレータのフォローは有効だと思う。ただし、メッセンジャーはセキュリティの整備が追いついていない」と回答した。

一方、チャネルの多様化について日本アバイアの川村有吾氏が、「リアルタイムのテキストコミュニケーションの浸透は加速している。Webの行動履歴を把握したうえでチャットでサポートするといったサービスはあたりまえになりつつある」と語ると、富士ゼロックスの加賀氏が、「IoTの進化もあるなか、コールセンターでプロアクティブなカスタマーサービスが実現できれば、カスタマーエクスペリエンスの向上に寄与できる」と展望を語ると、セールスフォース・ドットコムの羽富健次氏も、「ネットとモノの連携だけではなく、カスタマーまで繋がっているということを意識したIoCという考え方を普及させたい」と続けた。

加賀氏が、「カスタマーサービスの自動化が進めば、有人対応はますます高度化する。スキル管理や育成はますます重要な課題になる」と指摘すると、羽富氏が「欧米ではすでに育成プランの管理システムが普及しつつある」と報告した。

また、AI本格化について川村氏は「AIがオペレータの代わりを務めるというよりも、オペレータをアシストするという役割を担うという活用が当面は進むであろう」と見解を述べた。


2024年01月31日 18時11分 公開

2016年02月25日 17時07分 更新

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