ガートナー、BPO市場展望を発表

 ガートナーは7月28日、都内で「ガートナー アウトソーシング&ITマネジメント サミット2015」を開催した。

 同社バイスプレジデントのTJシン氏は、「BPOサービスにおける主要な破壊的トレンド―2020年までのBPO業界の展望」を講演。スマートシティや人工知能、ハイブリッドなシェアドサービスなど、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場をとりまく環境変化について説明したのち、「自動化が進むことで、企業はより戦略的に顧客サービスを組み立てていく傾向が強まる。これからのBPS(ビジネスプロセスサービス)のリーダー達は、カスタマーエクスペリエンスの実践を目指す、デジタル・ビジネス・イノベーションを設計、支援すべきだ」と提言した。

 自動化の流れは加速し、2015年現在のBPO業界における業務が80%手動で行われ、手動支援と自動化がそれぞれ10%ずつ占めているのに対し、2020年までにその比率は自動化が60%を占め、残りを手動と手動支援が2分するだろうという予測も発表した。

 また同氏は、「2020年までにコンタクトセンターにおける業務の多くがシステムに置き換わり、全世界で85万人が職を失うかわりにスマートシステムなどのマシーンをトレーニングする仕事が増えるだろう。有人対応はプレミアムサービスに特化されていく」と展望を語った。

 「自動化」をキーワードにBPO業界では競争が激化する一方で、ユーザー企業の事業戦略に深くかかわりながらパートナーシップを形成する事業者が台頭していきそうだ。

2024年01月31日 18時11分 公開

2015年07月30日 16時57分 更新

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