アイティフォー、コンタクトセンターのバックオフィス向け管理業務自動化システムを発売

 アイティフォー(東京都千代田区、東川 清社長)は、コンタクトセンターのバックオフィスで働く管理部門が行うべき業務を自動化する管理業務自動化システム「ナイス・ロボティックオートメーション(NICE Robotic Automation)」を4月16日より販売開始する。サービスなどの申し込みを電話で受けた後に管理部門が行うべき業務(作業)を、あたかも人間がPCを操作するように自動化。システム一式(2億円~、税込み)で人間30人分の処理能力を持つという。今後1年間で3社からの受注を目指す。

 同システムでは、人間がPCで行うすべての操作を自動化できる。例えば、「マウスによるクリック操作」「入力窓への入力」「コピー&ペースト」「アプリケーションの起動とログイン、ログアウト」「Webサービスの参照やデータベースへのクエリー(処理要求)の発行」など。従来、これらの操作を自動化するには、複数のアプリケーションを統合したシステムを新たに構築しなければならず、高額な費用と開発期間が必要だった。同システムの採用により事前に簡単な設定を行うだけで、システム構築と同等の自動化を実現する。

 具体的には、PC操作記録ツール「リアルタイムデザイナー(Real-Time Designer)」を用いて操作手順を学習させる。人間が行う管理業務の手順に沿ってPCを操作すると、起動したアプリケーション名を記録、入力窓に文字列が入力されると、入力窓のフィールド名と文字列がどこからコピー&ペーストされたかなどの情報を次々とリアルタイムで記録する。入力窓への入力内容によってその後の操作が分岐する場合は、If...Then...Elseの方式ですべての操作を記録していき、分岐の条件を事前に設定することで、人間と同様の判断を行いながら、操作を行わせることができる。

 同社試算によれば、同システムを導入すれば、これまで人間が15分(900秒)かけて行っていた一連の作業を30秒程度で自動処理できる。900秒/30秒=30、すなわち30人分の処理能力となる。オフィスやPCなどのコストを含めて人員1名の維持コストを年間800万円で試算すると、800万円×30人=2億4000万円となり、同製品への投資額(一式2億円)は10カ月で回収できる。人間の8時間労働に対し、24時間稼働できるため、投資対効果はさらに大きくなる。また、管理部門へ作業を依頼する場合に比べ、大幅に短時間で処理を終えられるため、顧客への返答スピードが他社との差別化要因になる業務にはとくに適しているとしている。

■ナイス・ロボティックオートメーションの概念図

2024年01月31日 18時11分 公開

2015年04月16日 14時15分 更新

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