ジェネシス・ジャパン、新製品を発表

    ジェネシス・ジャパン(東京都千代田区、田中良幸社長)は、通話録音ソリューション「Genesys Interaction Recording」およびビデオ通話ツール「Genesys WebRTCサービス」、IBMとの提携による新たなカスタマーエクスペリエンスツールを日本市場でリリースする。

 Genesys Interaction Recordingは、ソフトウエア・ベースの通話録音ソリューション。ハードウエアが必要ないため、席数、音声及びスクリーンキャプチャ、全通話/選択通話、保存期間などを自在に設定可能で、自社に最適な通話録音システムを構築できる。また、同社の提供する「Genesys Speech Analytices」やクオリティ・モニタリング、コーチングなどのソリューションと同一インタフェース上で管理することも可能。PKCS7に準拠した録音データの暗号化に対応しており、アクセスできる録音データへの制限設定もできる。セキュリティに考慮したうえで作業効率化の向上、品質管理などのワークフォース最適化もサポートする。価格はオープン価格。今後、3年間で50社への導入を目標とする。

 WebRTCは、Webブラウザにプラグインを追加せずに音声およびビデオによるリアルタイム・コミュニケーションを実現するツールだ。W3C(World Wide Web Consortium)がAPI、ITEFがプロトコルレベルの標準化を進めている。従来、Web経由でコミュニケーションをする際には、何らかのアプリケーションのダウンロードなどが必要だった。同ソリューションを利用することで、新たにプラグインやソフトウェアをインストールすることなく、Web上からコンタクトセンターに問い合わせることができる。価格はオープン価格で、2年間で30社への導入を目指す。

 さらに、IBMとの提携により、IBM Watsonの「Watson Engagement Advisor」とジェネシス社の「カスタマーエクスペリエンス・プラットフォーム」を組み合わせた学習システムの共同開発に着手することを発表した。このシステムは、市場や組織のデータ、顧客情報などを数百万ページものデータを数秒で検索および学習し、顧客への解決策を提示したり、オペレータに適切情報を与えたりするもの。クラウドベースのWatsonへのアクセスを同社の「カスタマーエクスペリエンス・プラットフォーム」に統合する。

 6月に同社社長に就任した田中氏は、「今後、企業は部門ごとに壁があるサイロ状態を脱し、カスタマーエクスペリエンス全体をマネジメントできるワンカンパニー戦略が必要となります。当社はこれをサポートするべく、従来のコンタクトセンターマネジメント部門以外にも経営層や企画部門、さらにカバーできていない業界へアプローチし、売り上げ増を目指します」と意気込みを語った。


WebRTCの利用者側の画面イメージ(大画面がオペレータ)

2024年01月31日 18時11分 公開

2014年07月04日 16時53分 更新

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