2018年9月号 <第2特集>

第2特集扉

事例に見る
チャットボットの要諦

Part.1 <構築プロセス>

「何のために」「何の用件を」対応するのか──
成否を分ける“導入前の準備”と“導入後の手入れ”

現在、カスタマーサポート領域で最も導入が盛んなITソリューションが「チャットボット」だ。人材不足、業務効率化、AI技術の進展など、さまざまな要素が普及を後押ししている。その役割も、サービスの案内役、よくある疑問への対応、契約獲得支援など多岐にわたる。チャットボット構築におけるポイントをまとめる。

 生活者のデジタルシフトを背景に、Webサイトの利便性強化に乗り出す企業が増えている。この際に有力なITソリューションが「チャットボット」だ。テキストや音声を通じて会話を自動的に行うシステムで、カスタマーサポート領域では、Webサイト上でのセルフサポート促進がもたらす効率化が期待されている。

 一般的なチャットボットの導入手順は、まず何のためにチャットボットを導入するのかを決める必要がある。FAQの検索支援なのか、サービス案内(Webサイトのガイド)役なのか、契約手続きのサポート役なのか。目的を整理し、対象範囲を明確化する。そのうえで機能要件を策定し、実現に向けたソリューション選定を行う。

 顧客の質問に対して何を回答させるのか、ナレッジ整備も重要な取り組みだ。問い合わせ対応であれば、コールセンターに蓄積されたコンタクトリーズンを分析し、セルフサポートが可能な内容のものを抽出してFAQに仕立てていく。サービス案内などが目的なら、顧客の疑問に答えるFAQに加えて、企業が案内したい項目もナレッジとして用意する。各サービスページで案内すべきナレッジを決め、チャットボットの起動時に表示する選択肢を出し分けている企業もある。本誌では、チャットボット導入の要点をまとめる。


Part.2 <ケーススタディ>

FAQサポート、サービス案内、手続き支援
先進5社が挑む自動化のプロセスと成果

優秀なチャットボットは一朝一夕には育たない。運営側が明確な目的を持って、必要なナレッジとシナリオを揃えて教え込まなければ、高い正答率は望むべくもない。富国生命保険、ベネッセコーポレーション、オリエントコーポレーション、ソフトバンク、アニコム損害保険、各社の取り組みからチャットボットの育て方を探る。

CASE STUDY 1:富国生命保険

「自然文検索」のメリットを活かし
FAQのブラッシュアップに貢献

CASE STUDY 2:ベネッセコーポレーション

大量の問い合わせをボットで自動化
リソースは肝心カナメの学習相談へ

CASE STUDY 3:オリエントコーポレーション

新ビジネス構想の基盤!?
フリーワードで探る顧客のニーズ

CASE STUDY 4:ソフトバンク/Y!mobile

解決率向上の秘訣は
WebとAIと人とのハイブリッドサポート

CASE STUDY 5:アニコム損害保険

保険加入プロセスを大改革
顧客視点で“ムダな手続き”を省略