2018年7月号 <CS戦略>

カスタマーサービスセンター

戸門 慶CEO(中)と中村正志COO(左)、コンシェルジュの狩野哲史氏(右)

<コーナー解説>
カスタマーサービスに注力し、コールセンターやWebサイト、アプリなどを有効活用し成長している企業のキーマンに戦略を聞きます。

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三ツ星レストランのオンライン予約

企業プロフィール

設立:2011年4月
本社所在地:東京都渋谷区神宮前5-39-7 ブルーム表参道201
代表者:戸門 慶
事業内容:オンラインレストラン予約決済サービス「Pocket Concierge」の開発及び運営

 記念日や旅行で、特別な時間をワンランク上のお店で快適に過ごしたい。こうしたニーズに応えるのが、飲食店予約決済サービス「Pocket Concierge」だ。運営会社の戸門 慶CEOは、「来店予約や清算など飲食の前後にある一連の顧客体験(CX)を高めることで、飲食店をサポートしたい」とサービス開発の背景を説明する。

 同サービスは、予約時に食物アレルギーに関する質問や好みの食材、来店目的などを聞いている。事前に情報を取得することで、飲食店側は食材の調整や席の配置などを前もって準備でき、来店時のトラブルを防げるうえ、円滑な接客サービスにもつながる。

 「電話予約でも情報収集はできますが、Webフォームならではのメリットがあります。記載された情報に基づいたコミュニケーションができるのはもちろん、期待ギャップを防ぐことができるのです。例えば、電話で好みの食材を聞かれたら、当然それを使った料理が出てくると期待してしまいますが、定型フォームへの入力ならばアンケート感覚で答えるため、もし提供されれば期待値を超えることにもなりえます」(戸門氏)

 入力情報から確認などのやり取りが発生する場合は、同社のコンシェルジュチームが店舗や顧客と対応する。例えばアレルギーに関する問い合わせでは、店舗側に確認し、アレルギー食材が出汁にも含まれているなどで大幅な変更が必要なケースはその旨を顧客側に伝えたうえ調整を図る。コンシェルジュの狩野哲史氏は、「アレルギー対応のケースでは、平均4回ほどメールをやり取りします」と話す。

 提携店舗は高級飲食店が中心で、何らかの目的を持って利用するケースが多い。このため、予約時に接待、デート、旅行など6種類から選ぶ形で来店目的を聞いており、デザートのメッセージプレートなどお祝い対応が可能な店舗の場合は、コンシェルジュがその内容を確認する。ホテルのコンシェルジュ経験のある人材や高級飲食店のサービス経験を持つ人材が揃い、それぞれの経験をもとに一歩踏み込んだ提案型のサービスを目指している。

 「FAQで解決できるような問い合わせはセルフサービスの充実でスピード解決を目指す一方、有人対応はCXを追求したい。将来的には飲食だけではなく、例えば旅行者には利き酒体験の案内など周辺施設の情報提供などもできるようにしていきたいと考えています」(中村正志COO)

 現在、利用者の半数以上が海外からの旅行者で、今後もインバウンド向けの訴求をさらに強める。“飲食の前後のCX”を高めることで、日本の食文化を海外に伝える役割を担っていく方針だ。

「Pocket Concierge」のトップページ

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