2018年6月号 <インタビュー>

鈴木 優輔 氏

運営デザインの質が事業の成否を決める
「変化への挑戦」で貢献するCS組織

LINE Fukuoka
取締役
鈴木 優輔 氏

多くのスマホユーザーがメインのコミュニケーションツールとして利用する『LINE』。世界中で1億人以上が活用するサービスに急成長している。ビジネス拡大に伴い、2013年に国内第二拠点として、「LINE Fukuoka」を設立した。取締役の鈴木優輔氏に、事業貢献するCS組織のあり方について聞いた。

Profile

鈴木 優輔 氏(Yusuke Suzuki)

LINE Fukuoka 取締役

九州大学卒業後、NEC(日本電気)に入社。2003年、リクルートコミュニケーションズに入社。2014年7月LINE入社、同年10月LINE Fukuokaに入社。事業部門、管理部門の統括・責任者を経て、2017年4月より取締役就任。

──LINEのビジネス概況をお聞かせください。

鈴木 2011年にサービスを開始以降、コミュニケーションアプリのLINEをベースに、音楽配信(LINE MUSIC)、ニュース配信(LINE NEWS)などコンテンツサービスの充実を進め、事業規模を拡大してきました。とくに日本、台湾、タイ、インドネシアでユーザー数を伸ばし、月間アクティブユーザー数は、この主要4カ国で1億6500万人(基準日:2018年4月25日)にのぼります。  ユーザー数とその利用率の伸びが、コア事業(広告ビジネス)の拡大につながっており、売り上げの半分を占めるまで急成長しています。これは、多くのユーザーがコミュニケーション・プラットフォームをより安心かつ安全に使用できるよう、サービスの企画・設計・運用に日々、取り組んできた結果だと感じます。最近では、AIやフィンテックなど、新たな事業領域への挑戦もしています。

──LINE Fukuokaの位置付けや組織体制についてお聞かせください。

鈴木 LINEの国内第二拠点です。経営機能およびLINE関連サービスの開発・クリエイティブ・運営・企画営業の4つの役割を持っており、LINEグループのグローバル拠点として、運営組織の役割が大きいことが特徴です。具体的な業務内容は、カスタマーケアやサービスのモニタリング、審査、メディア編集、ゲームディレクション、QAやテスト、翻訳(ローカライズ)など多岐にわたります。設立からもうすぐ5年経ちますが、社員数も約1000人規模に成長し、世界中から多くの仲間が集まっています。新たな付加価値を生み出せる力強い組織になってきたと感じています。

「24時間以内返信」がマッチしない
リアルタイム性の追求がカギ

──昨今のコミュニケーション・サービスに対するユーザーの期待をどうとらえていますか。

鈴木 スマートフォンの登場によって、コミュニケーションはよりリアルタイム性が強まっています。例えば、動画投稿SNSでは、ユーザーが「今すぐに、シェアしたい」という気持ちで投稿します。これに対し、「審査のため1日お待ちください」という対応は受け入れられません。つまり、求められるサービスを提供するには安心・安全を含む品質の維持とスピードの両立が欠かせません。カスタマーサポートについても、従来型のメールを中心としたカスタマーサービスで当たり前だった「24時間以内返信」が、リアルタイム性を重視したコミュニケーションにマッチしないケースがあります。こうした環境の変化から、LINEがユーザーに選ばれるサービスであり続けるためには、求められる以上のリアルタイム性を追求することが重要です。

(聞き手・石川ふみ)
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