2017年10月号 <CS戦略>

松下 勇作 氏

代表取締役
松下 勇作 氏

<コーナー解説>
カスタマーサービスに注力し、コールセンターやWebサイト、アプリなどを有効活用し成長している企業のキーマンに戦略を聞きます。

ブライトテーブル

「ボット+在宅センター」が織りなす新サービス

企業プロフィール

設立:2012年2月
所在地:東京都渋谷区円山町5-6 キングビル9階
代表者:松下 勇作 代表取締役
事業内容:グルメアプリ「ペコッター」の開発・運営

 「今日の19時30分から有楽町で20名。予約できる居酒屋ないですか」──こんな難しいリクエストにも数秒で答えてくれるアプリサービスが「ペコッター」だ。

 宴会や食事会の幹事役の御用達サービスといえば、「食べログ」や「ぐるなび」などだが、それらも検索するときは、検索窓に場所やカテゴリー(居酒屋、レストランなど)を入力し、検索結果を見る時間も相当、必要だ。さらに電話予約は自分で行う必要がある。

 ペコッターは、テキスト入力だけでなく音声入力も可能。数秒後、チャットボット「メカペコ君」が該当するお店を教えてくれる。また、他の登録ユーザーが教えてくれることもある。特筆すべきは、依頼をすれば予約のための電話も代行してくれるという点だ。

 予約業務を担うのは「ペコンシェルジュ」と名付けられた在宅オペレータ。彼/彼女たちがお店に電話をかけ、ユーザーの名前(予約依頼時に入力)で予約する。予約が完了したらチャットでユーザーに伝える。もし、満席の場合、代替案をチャットで提示する。至れり尽くせりのサービスといえる。

高い使い勝手への評価
課題は「収益モデル」の確立

 松下勇作代表が同サービスを立ち上げたのは2015年。それ以前も、「食」に関するWebサービスをいくつか立ち上げていた。ブライトテーブルという社名が示すように、「明るい食卓」が社会をよりよくするという信念に基づくものだ。

 ペコッター開始当初は、代表自らがキャラクターに扮してユーザーの要望に回答していた。「PCの前に張り付いて、2〜3分以内に回答していた」と当時を振り返る。データベースが蓄積したところでボットを自社開発し、在宅オペレータを起用する現在の「IT+人材オペレーションの融合」モデルに舵をきった。

 すべてのトランザクションの約20%は「予約依頼まで行きつく」(松下代表)というように、使い勝手に対する評価は極めて高い。

 課題は収益モデルの確立で、現在は予約完了したユーザーに「はらぺこ君(写真の松下代表が被っている公式キャラクター)へのごほうび」として有料アイテムを買ってもらうというユーザー課金が中心だ。ただ、見方を変えれば、検索結果を表示するのみの既存サービスよりも、紹介される店舗側にとってメリットが大きなサービスであることは間違いない。松下代表も「今後は店舗からの手数料収入モデルを拡大、1年半後くらいには黒字化したい」と今後の計画を説明した。

メカペコ君とのやり取り画面

メカペコ君とのやり取り画面