2017年9月号 <リーダー・オブ・ザ・イヤー 2016>

大崎 孝弘 氏

徹底した数値管理で変化に即応
“顧客視点の運営”で現場の信頼を得る

日本コンセントリクス
グローバルクライアントサービス
オペレーションマネージャー
大崎 孝弘 氏

Profile

大崎 孝弘 氏(おおさき・たかひろ)

ネットワークエンジニアを経験した後、国内コールセンタ運営企業のスーパーバイザーを経て、2015年から現職。インターネット通販サイトのサポートセンターの立ち上げから運営をオペレーションマネージャーとして担当。直近2年間で、エージェント数100名規模の新規センター2拠点の立ち上げに従事している

 「オペレーション改善で最も重要なことは、数字を常に把握して発生した変化に迅速に対応すること」──大崎孝弘さんはこう強調する。元ネットワーク・エンジニアらしい実証主義だ。

 大崎さんは、2015年にスタートしたインターネット通販サイトのサポートセンターでオペレーションマネージャー兼クオリティマネージャーとして勤務。毎月25人の新規採用をしながらクライアントが求める顧客満足度の目標値を達成、100人規模のセンターを構築した。混乱が生じやすい、新人比率が高い新規センター・ビジネスにおいては出色の実績といえる。それを実現したのが、徹底した数値管理と成果主義だ。

 コンタクトセンターにおいては、「パフォーマンスの低下を増員でカバーする」ことは当たり前の取り組みだ。大崎さんが担当したセンターでは、「オペレータの質問に応えることができる担当者が少なくて正確な回答ができなくなり、CSが低下した」ことがあった。増員を図ったものの、結果的に「わからなかったらすぐに質問すればいい」という意識がオペレータに生まれてしまった。そこで大崎さんは、「自分で調べて回答することの重要性を認識させたうえで、質問対応者の人数を減らす」という、一見、荒療治にみえる取り組みを実行に移した結果、CSは回復した。数値をもとに改善に取り組んだうえで、オペレータの変化を見逃さず、迅速に次の一手を打つ──数値管理の徹底と柔軟な思考が奏功した事例といえる。

 さらに、センターの品質向上を図るために実施したのが「成績優秀者のベストプラクティスの共有」だ。それも、単に録音音声を聞かせただけではない。優秀者の対応をモニタリングしてCSを高める要素を洗い出し、かつヒアリングとサイド・バイ・サイドで処理のプロセスを確認。「どのような準備をしてどんな考えでお客様と相対しているのかを徹底的に分析し、それをもとにした指導を展開しました」(大崎さん)。

 大崎さんは、人材育成にも力を入れている。基本としているのは、徹底した成果主義だ。「年齢や経験、人間関係ではなく“最良のパフォーマンスを発揮しているのか”“運営改善できたのか”など、お客様にとって大きな成果を発揮した行動を評価します」と強調する。管理者候補でも、まずはオペレータからスタートし、オペレーションへの習熟を求める。それが、「お客様志向のセンターを構築するポイント」(大崎氏)と力説した。