2017年7月号 <リーダー・オブ・ザ・イヤー 2016>

高田 ふみ 氏

オペレータからSV、バックオフィス管理へ
自らが体現した地方採用のキャリアパス

メットライフ生命保険
カスタマーコンタクト戦略企画部
パフォーマンスマネジメント課
高田 ふみ 氏

Profile

高田 ふみ 氏(たかだ・ふみ)

2003年3月、長崎のコンタクトセンターのオープニングスタッフとしてオペレータで入社。チームリーダやSV職などを経験。2008年2月、神戸センター立ち上げスタッフとしてSV業務に、翌年7月、長崎にてコンタクトセンター長業務に従事。2015年6月、コール予測・コントロールチームの管理業務に従事、神戸への業務集約で転勤。

 コールセンターを地方に開設する企業にとって、「管理者の育成」は極めて大きな課題となっている。自治体の誘致が開始して10年以上が経過している沖縄県、北海道、宮城県などでも、現地採用スタッフからセンター長などのマネジメント、あるいは正社員となって他の拠点や他の職種にキャリアアップした事例は数少ない。

 メットライフ生命保険は、その数少ない例外で、現地採用のスタッフ、それもオペレータが管理職にキャリアアップする人事が多い企業だ。高田ふみさんもその一人である。

 2003年に立ち上げた長崎センターにオープニングスタッフ(オペレータ)として入社。その後、チームリーダーやSV(スーパーバイザー)を経験し、2008年、神戸センターの立ち上げメンバー(SV)として異動した。入電予測などの数値管理チームに配属されても、「顧客対応の経験が活きています」と“現場”を大事にする考え方を踏襲している。

顧客対応の経験を活かして
数値管理チームをけん引

 コールセンターでのオペレータやSV時代は、センター全体への「お客様マインド」の定着に努めた。この経験を数値管理などの後方支援のメンバーに伝導、浸透させる ことで、チームの存在意義を徹底し、達成感を共有できている。

 高田さんが中心となった改善事例に、「IVRの利用拡大プロジェクト」があった。時間外やコールが集中しているときに“折り返し予約”を実践することで、サービス品質の維持向上につながった。また、アフター・コール・ワーク(後処理業務)の見直しも主導。必要/不要プロセスの検証と削減を進め、AHT(平均対応時間)の最適化も実現した。

 高田さんは、長崎センターで初の現地採用SVだった。メンバーをバックアップし、かつ育てる役割を担った最初のスタッフだったといえる。「長崎の風土として、あまり“自分が自分が”という前に出ていく文化が希薄」という。高田さんも、メンバーをバックアップする際の意識は、「ファシリテーションにある程度は徹する」と長崎県人らしいスタンスは崩さない。

 同社の方針でもある「現地採用からの人材輩出」のロールモデルとして、女性社員のジョブローテーション実現への貢献度は大きい。コールセンター業界全体においても、高田さんのような存在は、センターの社会的地位向上のために欠かせない人材といえる。