クレームを抱え込むとメンタル不全が増える!?

先日、あるカード会社系コールセンターで、こんな相談を受けました。

「実は、SVがメンタルをやられる人が多発していて、困っている。他のセンターではどうですか? SVのメンタル不全ってやっぱり増えてるんですかねぇ」

ストレス社会になってきて、メンタル不全の人が増えてきているのは確かです。
しかし、ある職種だけ多発しているというのは、なんだか変だなと、どんなSVさんたちなのかを聞いてみました。

すると
「非常に真面目なSVさんたちで、自分たちの現場でなんでも解決できるんですよ。クレームの防波堤の役目を自負していて、ほんとうにどうしようもないクレーム以外は、現場で確実に解決してくれる、頑張り屋さんです」
とのこと。

「それです、原因」
と思わず、言ってしまいました。

「現場で、SVに頑張らせすぎてるんじゃないですか?
クレームは、応対する知識もさることながら、判断する権限も必要になってきます。
話をきくスキルや、説明力も必要ですが、譲歩案を出す権限は必須です。
本当に、そのクレームはSVが現場で対応しなければいけないクレームですか?
クレームには種類があり、現場で対応できない種類のものが必ずあります。
組織的に判断をして、ある程度のところで決別するという決断をしなければ、応対コストばかりか、メンタル不全から離職につながる大きな問題となってきますよ」
と説明してみました。


ある企業では、1件のこじれたクレームをずっと現場で抱えて対応した結果、解決に3ヵ月もかかったそうです。
その間、関わったSV・コミュニケーターの人件費を換算をすると、76万円にもなったとのこと。
これって、本当に現場が負担すべきコストだったんでしょうか。

現場も、企業もハッピーになる、クレームの組織対応考えてみませんか?

著者:情熱プロデュース 藤木健
この著者が登壇するクレーム組織対応講座は2017年3月17日(金)都内で開催予定です。



 

2024年01月31日 18時11分 公開

2016年11月17日 11時04分 更新

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