怒りの火種になる「べき」

私たちはよく、「~すべきである」「~すべきではない」と言う。

私たちが怒るのは自分が信じていた「べき」が目の前で裏切られた時だ。


「べき」には正解・不正解がないく、長年信じてきた自分の「べき」は自分にとっては真実だが、すべての人にとって真実とは限らない。

だから、「べき」は扱い方が非常にやっかいなのである。

アンガーマネジメントのメソッドのひとつに、この「べき」の状態を表し思考をコントロールする「サンジュウマル」がある。




もっとも内側のマル(①)は、自分が信じている「べき」だ。

このなかに納まっていることは頭にこない。

そのマルの外側(②)は、自分が信じている「べき」と少し違うのでなんとなく違和感は感じるが許容できる。

③になると、自分と違う「べき」なので許容できない。

私たちが怒りを感じるのは「③自分とは違う許容できない」時だ。

怒るか怒らないかの境界線(②と③の境)は、その時の機嫌で大きくなったり小さくなったりしがちだ。

私たちはこの境界線を意識することで「怒ること」と「怒る必要がないこと」を区別できるようになる。

怒りにくくなるためには、①と②の領域を広げる努力、つまり、他人の「べき」を許容する努力も必要だ。



著者:ミクト 升本恵子

2024年01月31日 18時11分 公開

2016年11月18日 08時49分 更新

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