注意すべき4つの怒り

顧客の「激しい怒り」、SVの「イライラ」、コミュニケータの「カチン」など、コールセンターには、さまざまな「怒りの感情」がある。

顧客の激しい怒りに巻き込まれたコミュニケータ(オペレータ)がカチンときて、感情的な応対をしてしまう、忙しさからイライラしたSVがコミュニケータにあたってしまう――そんな“怒りの連鎖”もコールセンターでよくみる光景だ。

私たちは「あんなに怒らなければよかった」と怒り過ぎてしまったことを後悔することがある。また、「あの時にもっと怒っておけばよかった」と怒らなかったことを後悔することもある。

このように「怒りの感情」で後悔しないよう、アンガーマネジメントは、「必要な場合は上手に怒り、必要ないことには怒らない」といった線引きができることを目指している。

世の中に「怒り」のない人はいないし、「怒り」をなくすこともできない。私たちは心と身体の安全や安心が損なわれそうになった時に「怒り」を感じる。「怒り」は、身を守るための感情とも言える。

人は誰でも怒ってもいい。怒りは感じてもいいのだ。

働いていれば、人と関わっていれば、怒らなくてはならないこと、怒りを感じることはいくらでもある。

しかし、次の4つの傾向がある「怒り」には、注意が必要だ。

まず最初は、「強度が高い」。これは怒りを感じた時に、自分ではコントロールができないくらい強く怒ってしまうことだ。1度怒り出すと止まらなくなり、相手がいくら謝罪しても許さず、自分の気がすむまで怒ってしまう怒りだ。

第2は、「持続性がある怒り」。これは怒りを感じたことをいつまでも根に持ち、引きずる。そのことを思い出すと、その時と同じエネルギーで怒りが出てくることだ。

第3は、「頻度が高いこと」。これは、頻繁に怒りを感じ、しょっちゅうイライラ、カチンカチンしている状態だ。

第4は、「攻撃性がある」。これは、言葉や暴力で他人を傷つけたり、自分を責め傷つけたり、モノを壊したり、モノにあたったりすることだ。

これら4つの怒りは、「人との関係を壊す」怒りなので気を付けたい。


著者:ミクト 升本恵子

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2024年01月31日 18時11分 公開

2016年11月18日 09時07分 更新

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